転売禁止を前にオークションサイトにマスク出品増加

転売禁止を前にオークションサイトにマスク出品増加
マスクの転売が禁止されることになりました。オークションサイトでは、販売できなくなる前に売り抜けようとマスクの出品が増えていて、今後、価格の低下にもつながると見られています。
新型コロナウイルスの感染が拡大する中、医療や介護施設などの現場でマスクが足りなくなるなど深刻な状況が続く一方で、オークションサイトでは転売目的で買い占めたとみられるマスクが高額で出品されています。

このため政府はサイトの運営会社にマスクの出品を自粛するよう要請していましたが、5日、規制をさらに強め、法律に基づいて転売を禁止し、違反した場合は罰則も科す方針を決めました。

転売禁止の対象には、オークションサイトやフリマアプリなどネット上の取り引きも含まれ、政令での指定をへて今月中旬にも実際に禁止される見通しです。

こうした中、経済産業省によりますと、オークションサイトに出品されるマスクの数が増加する傾向があるということです。

大量に在庫を抱えた業者などが販売ができなくなる前に売り抜けようと現金化を急いでいるのではないかと見ています。

経済産業省の担当者は「転売が禁止されるまでにマスクの出品はさらに増えるのではないか。供給量が一気に増え価格も下がっていくと見られる」と話しています。
オークションサイトなどを通じてマスクを高額で転売する動きが相次いでいることを受けて政府は5日法律で転売を禁止する方針を決めましたが、梶山経済産業大臣は必要な手続きを速やかに進めマスクの品薄の解消を急ぐ考えを示しました。

梶山経済産業大臣は6日の閣議のあと記者団に対し「転売の禁止措置を速やかに施行するため消費者担当大臣や厚生労働大臣など関係大臣と連携しながら検討していく」と述べ、必要な手続きを急ぐ考えを示しました。

経済産業省によりますと、政令を改正して来週にも転売の禁止措置が始まる見通しで、違反した場合には罰則も科されることになります。

オークションサイトでは販売できなくなる前に売り抜けようとマスクの出品が増えていて、今後、価格の低下にもつながると見られています。