習主席の訪日延期 食品輸出再開協議の遅れ懸念

習主席の訪日延期 食品輸出再開協議の遅れ懸念
習近平国家主席の訪日延期に伴い、政府が中国に求めている日本産食品の輸出再開に向けた協議が遅れることも懸念されます。
中国は福島第一原子力発電所の事故を受けて、福島県や宮城県など1都9県の食品について輸入を停止する規制を設けています。

このうち、新潟県産のコメはおととし11月に規制が解除されましたが、ほかの都県についてはすべての食品の輸入停止が続けられています。

政府は、中国に対して科学的な知見に基づき規制を撤廃するよう求めていて、習近平国家主席の訪日に合わせて協議を加速させたい考えでした。

また、和牛などの牛肉についても中国への輸出再開に向けた政府間の手続きに影響が出る可能性があります。

中国は去年、日本産牛肉の輸入禁止を解除し、現在は再開に向けて牛肉の処理施設の認定などの作業が進められています。

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、先月予定されていた中国の検疫担当者の来日がいったん延期されるなどスケジュールに遅れが出ていますが、農林水産省は習主席の訪日時期にかかわらず早期の輸出再開を目指すとしています。