函館ー台湾便 今月末まで運休 感染拡大の影響

函館ー台湾便 今月末まで運休 感染拡大の影響
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、エバー航空は函館と台湾を結んでいる定期便を今月末まで運休することを決めました。函館と台湾を結ぶ定期便はすべて運休することになり、影響は中国本土以外を結ぶ路線にも広がっています。
台湾の航空会社のエバー航空は、函館と台湾の台北を結ぶ定期便を毎日運航していましたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で利用者が減少し、先月から運航する日数を減らしていました。

エバー航空は、今後の運航について検討していましたが、利用者の減少に歯止めがかからないことなどから、今月末まで定期便の運休を決めたということです。

来月以降の運航については決まっていないということです。

また、函館と台北の間を週に5日運航していた、台湾の格安航空会社「タイガーエア台湾」も今月28日まで運休することを決めていて、函館と台湾を結ぶ国際定期便はすべて運休することになりました。

函館市によりますと、函館と台湾を結ぶ定期便が8年前に就航して以降、定期便がすべて運休するのは初めてだということです。

北海道の国際線では、新型コロナウイルスの感染拡大によって、中国本土を結ぶ便の大半ですでに運休が相次いでいますが、影響はそれ以外の地域の路線にも広がっています。

台湾観光客大幅減 地域経済に大きな影響

新型コロナウイルスの感染の拡大で函館を訪れる台湾の観光客は大幅に減少し、地域経済に大きな影響を及ぼしています。

函館朝市で果物やイカの加工品などを販売している商店は、台湾のガイドブックで紹介されたことなどから台湾の観光客に人気を集めています。

店の横には、荷台の部分に台湾の旗を描いた軽トラックを置いているほか、店内にはツアー客が身に着けていた、旅行会社の名前などが書かれた100個ほどのバッジを飾るなど集客に力を入れていて、今では売り上げのほとんどが台湾からの観光客によるものだということです。

しかし、この店では新型コロナウイルスの感染拡大の影響で台湾からの観光客が激減し、人気の「さきイカ」を作る機械も半月間稼働していないということです。

店の売り上げは、去年の同じ時期と比べて9割減少したということで、従業員を早めに帰宅させたり、営業時間を短縮したりして対応しています。

「カシメ水産」の亀澤修社長は「状況はかなり深刻です。台湾からの観光客だけでなく国内の観光客も減少していて、店の経営形態を変えることも検討している。新型コロナウイルスの感染拡大が終息して客が戻ってきてほしい」と話していました。