北海道物産展 全国のデパートで中止相次ぐ 感染拡大の影響

北海道物産展 全国のデパートで中止相次ぐ 感染拡大の影響
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、全国11のデパートの店舗で開催される予定だった北海道の物産展が相次いで中止になったことが北海道の調べで分かりました。
北海道の農産物や海産物などの食品を販売する物産展は全国各地のデパートで開催され、道内の事業者にとって大きな売り上げを見込める機会となっています。

ところが、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、北海道が全国の主なデパート12社に聞き取りを行ったところ、今月2日の時点で、合わせて11の店舗で予定されていた物産展が中止になったことが分かりました。

中止になったのは、3日から今月16日まで名古屋市の「ジェイアール名古屋タカシマヤ」で予定されていた「春の大北海道展」、4日から今月9日までさいたま市の「伊勢丹浦和店」の「大北海道展」、4日から今月16日まで福岡市の「大丸福岡天神店」の「大北海道展」など各地に及んでいます。

急な中止を受けて、事業者の間では準備していた商品の扱いに苦慮しているところもあるということで、北海道は中止による影響を詳しく把握したうえで、必要な対応を検討することにしています。

出展予定者から落胆の声

道外で開かれる物産展を売り込みのチャンスだとみていた人たちからは落胆の声が出ています。

去年7月に開店した札幌市豊平区のヨーグルト専門店は、今月、京都府や群馬県での物産展で、初めて店を出す予定でした。

しかし、物産展は先週になって突然、中止が決まりました。

千歳市の牧場でしぼった生乳のヨーグルトを販売し、全国的に知ってもらうチャンスだと考えていただけに、店の人たちは肩を落としています。

さらに経済的な影響もあります。

物産展向けに、冷凍保存しているヨーグルト1トン近くを解凍して準備していましたが、再び冷凍することはできないため、できるだけ早く販売しなくてはなりません。

物産展の中止の影響で、収入はおよそ400万円減る見込みで、店では金融機関から緊急に融資を受けてやりくりを余儀なくされています。

ヨーグルト専門店「CHACO」の木元絢美店長は「物産展の出展も決まってきて、やっといいスタートが切れたのかと思ったけど、影響が出てしまって残念です。影響をどうにか最小限に抑えたい」と話していました。

売り上げ減少 5000万円以上

函館市にある水産加工会社、竹田食品は、イカの塩辛の製造で、全国トップクラスです。この会社では、毎年2月から5月にかけ、全国のデパートで開かれる北海道物産展で塩辛や地元特産の松前漬けなどを販売しています。

しかし、先週から物産展を中止するという連絡が相次ぎ、来月にかけて予定していた17会場で販売が取りやめになったということです。

会社が去年の販売実績から影響を試算したところ、売り上げの減少は5000万円以上に上るとみられています。また、今のペースで商品の製造を続けると、在庫が過剰になるおそれもあるため、会社では、いつもより生産量を減らしています。

竹田食品函館営業部の伊藤学課長は、「大きな売り上げの減少が見込まれ、この状況が続くと厳しい。感染拡大が早く収束して、物産展が開かれるようになってほしい」と話していました。

物産展中止にネットで対応も

礼文島の海産物を販売している会社は、中止された2つの物産展に出店する予定でした。販売するはずだったウニやイクラなど、合わせて100万円以上の商品を在庫として抱えることになってしまいました。

何とかして在庫を解消しようと、会社では、5日からインターネットのオンラインショップで特別セールを始めました。

「北海道ガンバルセール」と名付けたページを設けて、物産展の中止が相次いだという事情を伝えたうえで、商品を2割から4割ほど値引きして、今月10日まで販売することにしています。

海産物販売会社「レブニーズ」商品部の大矢政紀部長は、「なるべく早く商品を届けるためにもネットを活用してセールをしようと考えた。催事に来られなかった人にもこうした機会を活用してもらいたい」と話しています。

その一方で、来月予定されている物産展も5つあり、予定どおり開かれるかどうか見通せないことから、会社では準備すべきかどうか悩んでいます。大矢部長は、「今は物産展向けの商品を製造するために原材料の仕入れなどをする段階だが、作りすぎないよう気をつけなければならない。先が見通せず不安だが柔軟に対応するしかない」と話していました。