売り上げ減少の飲食店など クラウドファンディングで支援

売り上げ減少の飲食店など クラウドファンディングで支援
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、一時的に売り上げが減っている飲食店など中小の事業者をインターネットのクラウドファンディングの仕組みを使って資金面から支援しようという動きが始まっています。
東京・渋谷区のIT企業は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けている中小企業や個人事業者などを支援するため、インターネットを通じて資金を募るクラウドファンディングの仕組みを先週立ち上げました。

イベントの中止や予約のキャンセルなどで、売り上げが一時的に減少している飲食店や宿泊施設、それにイベント事業者などが対象で、資金を提供してくれた人に返礼品を贈ることがこの仕組みを利用する条件となっています。

審査に通れば、このIT企業の専用サイトに掲載され、資金を広く募ることができます。

申し込みの期間は今月末までで、これまでに100件を超える申し込みがあったということです。
このうち川崎市で居酒屋を経営する会社は、予約のキャンセルが4つの店舗で合わせて1400人分に上っているということで、当面の資金繰りなどに充てるため、クラウドファンディングで資金を調達したいと考えています。

この会社では資金の提供者に、後日店で使える割引券などを渡すことにしています。

平井祐喜店長は、「未来のお客さまから寄付をいただくようなイメージで捉えている。悩んでいる間にダメージが大きくなっていくので、どんどん行動して、事態が収まったときに今まで以上に活躍できるようにしたい」と話していました。

クラウドファンディングを通じた支援の仕組みを立ち上げたCAMPFIREの篠原陽子事業部長は「幅広い業種や地域から申し込みがあり、影響が全国に及んでいることに驚いている。インターネットならではのスピード感で資金が調達できるのでぜひ活用してほしい」と話していました。

クラウドファンディングによる支援の仕組みを立ち上げる動きはほかにもあり、中小企業の資金需要にどこまで応えられるか注目されます。