中国主要都市 日本から来た人を14日間隔離する措置始まる

中国主要都市 日本から来た人を14日間隔離する措置始まる
中国では日本での感染拡大を受け、日本から来た人を14日間隔離する措置が主要都市で始まり、3日中国に戻り現地で寮の部屋から出ないよう求められたという日本人男性は「びっくりしたがしかたがない。ただ日本の家族に何かあっても帰国できないのが心配だ」と不安を訴えていました。
日本から来た人を国籍を問わずに14日間、自宅や指定された場所で隔離する措置は、北京や上海、広東省などで始まっています。

このうち広東省東莞で現地メーカーの工場長を務める石野千尋さんは、3日中国に戻った際、会社を通じて地元政府から隔離を指示されたということです。

石野さんは5日テレビ電話を通じて取材に応じ、「2週間は長く、びっくりして大変だと思った」と心境を語りました。

石野さんは会社の寮の部屋から出ないよう求められているということで、仕事は電話やビデオ会議を使って進め、食事は寮の食堂から部屋まで運んでもらっているということです。

石野さんは「家族からは中国に戻らないほうがいいと言われていたが、仕事なのでどうしようもなかった。仕事がはかどらず、買い物もできないので不便だ。精神的なダメージで気がめいらないよう、筋トレして頑張って過ごしたい」と話しました。

一方で「家族に何かあっても外出して帰国できないので、それがいちばん心配だ」と不安も訴えていました。

また、隔離の措置に関しては「中国はウイルスが外から入ることに神経質になっていて、隔離はしかたがないと感じている。中国人からは『日本はマスクをせずに意識が低く、感染リスクが高い』と言われている。ほかにも隔離されている日本人の知人が数人いる」と述べ、中国で日本への警戒感が高まっていると指摘しました。

そして「日本政府の対応が後手後手になり、海外から見ると日本が危ないという印象になっている。政府には感染拡大を防ぐという強い意志を持ち、海外に見せるつもりで先手先手を打って何とか感染を抑え込んでほしい」と訴えていました。