北海道 北見 国によるマスク配布始まる ポストに投函

北海道 北見 国によるマスク配布始まる ポストに投函
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新型コロナウイルスの感染拡大に伴うマスク不足を受けて厚生労働省は、展示会場で集団感染が発生したとみられる北海道北見市の全世帯を対象に5日からマスクの配布を始めました。
厚生労働省は先月、展示会場で「クラスター」と呼ばれる集団感染が発生したとみられる北見市でマスクを優先的に配布することを決め、5日から市の全世帯6万1638世帯を対象に、直接ポストに投かんする方法で配布を始めました。

1世帯当たり40枚のマスクを配布する予定ですが、必要な枚数の確保が間に合っていないため、まずはマスク7枚が入った1パックを順次、配布しています。

パックには、「せきなどの症状のある人は積極的にマスクを着用してください」と書かれ、厚生労働省の電話相談窓口の連絡先も記されています。

厚生労働省は7枚のマスクについては今月9日までにすべての世帯への配布を終える予定ですが、残りの30枚程度の配布時期は決まっていないということです。

厚生労働省の担当者は、「なるべく早く、すべてのマスクを調達して市民に届けられるよう努めたい」と話しています。

一方、地元の警察署は配布されたマスクがポストから盗み取られる被害も心配されるとして市内の巡回を強化することにしています。

「少しでももらえれば」

北見市内でマスクの配布が始まったことについて、60代の市民の男性は「マスクが全く手に入らないので助かります。少しでももらえればありがたいです」と話していました。

また50代の女性は「マスクが足りないところもまだあると思うので、普通に買えるようになればさらによいと思います」と話していました。

「残り少ない 早く届けて」

まだ自宅に届いていない世帯はマスクの到着を待ちわびています。

市内に住む中野美代子さん(73)のもとには、5日夕方の時点で、まだマスクが届いていません。夫と2人暮らしですが、自宅にあるマスクは残り30枚ほどしかありません。中野さんはマスクが買えないことに不安を抱き、今あるマスクを使い切ったときに備えて、コーヒーフィルターやキッチンペーパーで代用となるマスクを作っていました。

中野さんは「買い物に出るときにはマスクを使うしかない。残り少ないので早く届いてほしい。ただ、今回届くマスクは7枚しかないので、国にはできるだけ早い対処をお願いしたい」と話していました。