中国からの輸出が世界全体で5兆円減 国連推計 新型ウイルスで

中国からの輸出が世界全体で5兆円減 国連推計 新型ウイルスで
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UNCTAD=国連貿易開発会議は、新型コロナウイルスの影響で中国国内の工場の操業が停止するなど経済活動が滞り、先月の中国からの輸出が、世界全体で日本円にして推計およそ5兆円減少したと発表しました。
UNCTADによりますと、中国で作られる工業製品の部品などが世界全体に占める割合は20%にのぼりますが、新型コロナウイルスのため操業を停止する工場が相次ぎ、影響が広がっています。

UNCTADは4日、スイスのジュネーブで記者会見し、中国国内での経済活動が滞ったことによる輸出への影響について推計を発表しました。

それによりますと、2月は中国からの製造業の輸出が、去年1年間の平均と比べて、世界全体で469億ドルあまり、日本円にしておよそ5兆円減少したということです。

このうち最も影響が大きいのがEU=ヨーロッパ連合で1兆6000億円あまり、続いてアメリカで6200億円あまり、3番目が日本で5500億円あまりとなっていて、日本向けでは、機械類や自動車部品の輸出が大きく減少したということです。

UNCTAD国際貿易部のパメラ・コークハミルトン部長は「輸出の減少は今後も続くことに疑いはない」と述べ、今月以降も影響は広がっていくという見方を示しました。