心のケア対応した医師や看護師ら 厚労省へ検査や補償を要望

心のケア対応した医師や看護師ら 厚労省へ検査や補償を要望
新型コロナウイルスの集団感染が起きたクルーズ船などで活動した「災害派遣精神医療チーム」=DPATの医師や看護師などが活動終了後も健康状態の確認のため待機した期間の給与などについて日本精神科病院協会は、補償を求める要望書を厚生労働省に提出しました。
精神医療の専門家でつくるDPATは、3日までおよそ1か月間にわたってクルーズ船のほか帰国者の滞在施設などに医師や看護師などのべおよそ550人が派遣され心のケアにあたりましたが、派遣後もウイルス検査の対象にはならず、このうち50代の男性医師1人の感染が確認されたということです。

また、派遣された隊員は健康状態の確認のため14日間を目安に職場に戻らず自宅などで待機しているということです。

これを受けてDPATの事務局を委託されている日本精神科病院協会は隊員への検査の実施や待機期間中の給与などの補償を求める要望書を厚生労働省に提出しました。

厚生労働省は要望を受けて、ウイルス検査については希望者を対象に検査を行うことにしています。一方、補償については対応を検討中だということです。

DPATが感染症対応にあたったのは今回が初めてで、日本精神科病院協会は「医療機関から今後の派遣への協力が得られないおそれもあり、厚生労働省は適切な対応や補償を行うべきだ」としています。