感染拡大のイラン 最高指導者も手袋で演説 予防徹底呼びかけ

感染拡大のイラン 最高指導者も手袋で演説 予防徹底呼びかけ
イランでは、新型コロナウイルスにより感染して死亡した人が中国、イタリアに次いで3番目に多い77人に上り、感染の拡大に歯止めがかかっていません。最高指導者のハメネイ師は、感染防止の手袋をはめて演説を行い、国民に手洗いを徹底して予防に努めるよう呼びかけました。
イラン保健省は3日、新型コロナウイルスへの感染が確認された人が、前日より835人増えて2336人となり、首都のあるテヘラン州などでも感染が広がっていることを明らかにしました。

このうち、死亡した人は前日より11人増えて77人となり、死者の数は中国、イタリアに次いで3番目に多くなっています。

また現地メディアは、最高指導者のハメネイ師が任命する諮問機関のメンバーが感染で死亡したほか、イラン議会の議員23人への感染が確認されたと伝えるなど、中枢でも感染が拡大しているとみられます。

こうした中、ハメネイ師は3日、感染防止の手袋をはめて異例の演説を行いました。

ハメネイ師は「軍事部門を含め、国家のあらゆる部門は新型コロナウイルスと最前線で戦う保健省に協力しなければならない」と述べ、国をあげて感染の拡大防止に取り組む考えを強調しました。

そのうえで、「ウイルス感染を防ぐための対策をしっかり行い、手や顔を清潔に保ってほしい」と述べ、国民に手洗いを徹底して予防に努めるよう呼びかけました。