G7声明と米利下げ 日銀 追加の対応策検討へ

G7声明と米利下げ 日銀 追加の対応策検討へ
新型コロナウイルスの感染拡大で金融市場が混乱する中、G7=主要7か国の財務相と中央銀行総裁が日本時間の3日夜、緊急の電話会議を開き、世界経済を下振れリスクから守るというメッセージを打ち出しました。この直後に早速アメリカが緊急の利下げに踏み切り、日銀も必要な政策の検討を進めることにしています。
G7の財務相と中央銀行総裁は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、先週、日本やアメリカで株価がリーマンショック以来の記録的な値下がりとなり、世界経済を減速させるおそれが高まっていることから、日本時間の3日夜、緊急の電話会議を開きました。

そして、「すべての適切な政策手段を用いて、世界経済を下ぶれリスクから守る」などとする共同声明を発表し、各国が財政面や金融面の対応を進める方針を打ち出しました。

会議を終え、麻生副総理兼財務大臣は「経験したことがない事態が起きている。世界経済の成長と金融市場の安定に万全を期すため、G7各国と連携し対応していきたい」と述べました。

この共同声明の発表直後に、アメリカの中央銀行にあたるFRB・連邦準備制度理事会が金融市場の動揺を抑えるため、臨時の会合を開き、緊急の利下げを決定しました。

日銀も黒田総裁が市場の混乱に歯止めをかけるため、2日に異例の談話を出し、連日市場に大量に資金を供給していますが、G7の共同声明やFRBの緊急利下げを踏まえ、追加の対応策について検討を進めることにしています。