トイレットペーパー スーパーに特設売り場 “冷静に買い物を”

トイレットペーパー スーパーに特設売り場 “冷静に買い物を”
トイレットペーパーなどで買いだめの動きが出ていることを受けて、都内にある大手スーパーでは3日特設の売り場を設けました。在庫は十分にあるとして不安を持たずに冷静に買い物してほしいと呼びかけています。
新型コロナウイルスの感染が拡大する中、マスクの増産に伴ってトイレットペーパーの原材料が不足するという誤った情報がSNSに流れたことがきっかけに一部で買いだめの動きが出ています。

こうした中、流通大手の「イオン」の東京 品川区にある店舗では3日、特設の売り場が設けられ、トイレットペーパーやテッシュペーパーが人の背丈を超えるほど山積みにされました。

夕方の販売開始前には多くの客が列を作り、つぎつぎと買い求めていました。近くに住む70代の男性は「何軒も店を回ってもトイレットペーパーが手に入らない状況が続いていました。店頭に商品が並んで安心します」と話していました。

イオンの三宅香執行役は、トイレットペーパーなどの在庫はメーカーや問屋なども含めて十分にあると述べたうえで、「一時的に店頭からなくなったとしても、配送体制を充実させることで今週末までには全国の店舗で十分な商品を販売できる。不安を持たずに買い物していただきたい」と話していました。

ドラッグストアにも入荷

また、東京 中央区のドラッグストアでも3日午後、トイレットペーパーとティッシュペーパーがそれぞれ50セットずつ入荷し、早速売り場に並べられました。

紙製品を買い求める客が増えているため、この店では購入は1家族1個までとしていますが、メーカーや問屋などからは「在庫は十分にある」と連絡を受けているということで、入荷を続けられる見込みだとしています。

製紙工場 約960万個を備蓄

新型コロナウイルスの感染が拡大する中、各地で誤った情報をきっかけにトイレットペーパーの買いだめが起き、製紙業が盛んな静岡県富士市の工場には注文が相次いでいますが、十分な在庫があるとして心配はないと呼びかけています。

SNSなどで「マスクと同じ原料で作られているトイレットペーパーが品切れになる」といった誤った情報が流れたのをきっかけに、各地でトイレットペーパーの買いだめの動きが出ています。

こうした中、富士市でトイレットペーパーを生産している「丸富製紙」では、一般の人向けの通信販売で通常の30倍から40倍の注文が寄せられているということです。

工場では、国内で仕入れた原料を使い、ふだんから24時間態勢でトイレットペーパーを製造しているということです。倉庫には、およそ960万個のトイレットペーパーが備蓄され、工場では十分な在庫があるとして心配はないと呼びかけています。

丸富製紙の日向孝夫常務は「トイレットペーパーの製造や備蓄について新型コロナウイルスの影響は出ていませんが、入手しづらくなっている現状があるので、消費者の方には必要な分だけ買ってもらいたいです」と話していました。