学会用会議システム開発 ネットで数百人が遠隔地から参加可能

学会用会議システム開発 ネットで数百人が遠隔地から参加可能
新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため催しの中止や延期が相次ぐ中、国立情報学研究所などのグループがインターネットを通じて数百人が離れた場所から参加できる学会用の会議システムを開発し、今後、大学の講義などでも活用できると期待しています。
開発したのは国立情報学研究所などのグループで、2日から開かれている情報関連の学会で試験的な運用が行われました。

システムは商業用の遠隔会議システムを改良したもので、試験運用ではオンラインで参加したおよそ600人の研究者らが10のインターネット上の会場に分かれて同時に研究発表を行いました。

参加者は興味のあるテーマを選んで好きな会場に出入りでき、発表しながらスライドを表示したり、質疑応答を画面上に表示したりすることも可能だということです。

グループによりますとシステムは学会だけでなく大学の遠隔講義などにも活用できると言うことで、今後、要請があれば教育現場向けに改良していきたいとしています。

国立情報学研究所の喜連川優所長は「学生には発表や議論の場が非常に重要だ。新型コロナウイルスへの対策をしながら、ITの力を使って教育・研究の機会を確保できるので今後、さまざまな展開を考えていきたい」と話していました。