中国 感染拡大防止でIT活用の対策 訪問都市の履歴表示など

中国 感染拡大防止でIT活用の対策 訪問都市の履歴表示など
中国では新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、過去14日間に訪れた都市の履歴を表示する通信会社のサービスが始まるなどITを活用した対策が相次いで登場しています。
中国では政府が人の移動や学校、企業活動を強く制限してきた中で、状況が深刻な湖北省以外では感染の勢いが弱まってきています。

こうした中、感染拡大を防ぐためITを活用して管理を強化するさまざまな対策も登場していて、このうち大手通信3社は利用者が過去14日間に訪れた都市の名前を表示するサービスを行っています。

広東省広州の複数のオフィスビルでは、入り口にこのサービスを利用するためのQRコードが掲示されていて、行動履歴に湖北省などがある人はビルに入ることができません。

また工場でも、従業員の行動履歴の画面の画像を提出しないと地元政府が操業再開を認めないケースも出ていました。

市民からは「滞在先を隠す人もいる。滞在先が分かれば感染防止に効果的なのでいい対策だ」とか「プライバシーについては心配していない」など取り組みを支持する声が多く聞かれました。

また、各地の政府が公表している情報をもとに感染者が滞在していた場所をインターネット上の地図にまとめたサービスも登場していて、地図上の点を選択すると、地区名や感染が確認された日時も確認できます。

このほか、感染者が乗っていた飛行機や列車の情報をまとめたサイトもあり、どの車両に乗っていたかまで表示されていて、自分が乗った列車から検索することもできます。

一方、広州市内の飲食店では人の接触を避けるため、1つのテーブルに1人だけ座ってもらう措置をとるところもあり、テーブルには措置について書かれた通知が置かれる中、客どうしが離れて座って食べていました。