臨時休校 企業が教材を無償提供 自宅学習支援の動き広がる

臨時休校 企業が教材を無償提供 自宅学習支援の動き広がる
新型コロナウイルスの感染拡大を背景に2日から全国の多くの学校が休校になっていることから、企業が無償で教材を提供するなど、自宅での学習を支援する動きが広がっています。
教育サービス大手のベネッセコーポレーションは、2日から小中高校生向けの学習用のドリルを希望者に無償で提供しています。

ドリルは3学期の総復習に役立ててもらおうと、小学1年生から高校2年生まで学年別に分かれていて、ネットで申し込みをするとドリルを郵送するほか、ウェブサイトに掲載することも検討しています。

また、NTTコミュニケーションズは、休校になった学校を対象にインターネットを活用した学習支援システムの一部を無償で提供しています。

授業の動画を自宅にいる子どもたちがスマホで見られるほか、自宅での学習状況を先生がタブレット上で管理できるサービスなどが含まれるということです。

このほかLINEは、中学生と高校生を対象に学習塾などが制作した国語や数学などの授業の動画をアプリで無償で見られるサービスを始めています。

学習ドリルの売り上げ増加

小中学校などが臨時休校となる中、都内の書店では先週末から学習ドリルなどの売り上げが伸びています。

新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、2日から全国の多くの学校が臨時休校となり、文部科学省は学校に家庭での自習を適切に課すことを要請しています。

こうした中、都内の書店では安倍総理大臣が臨時休校を要請する考えを示した先週末から学習ドリルなどの売り上げが伸びています。

東京 世田谷区の書店では、1日までの3日間で学習ドリルなど小学生向けの学習書の売り上げが通常の2倍近くに増えたということで、2日も家庭での自習に備えてドリルを買い求める家族連れの姿が見られました。

小学3年生の娘と訪れた40代の女性は、「まだ学校から休校期間中の課題が出されていないので問題集を買いに来ました。子どもがずっと家にいるので、親がしっかり勉強させないといけません」と話していました。

また小学2年生の娘が特別支援学級で学んでいる40代の女性は「繰り返し学習しないと身につかないので学校がないと不安です」と話していました。

山下書店世田谷店の松本千愛店長は「近所には子育てをしている家庭が多くドリルの売り上げが伸びて在庫が減ってきている。追加で発注するなどして対応していきたい」と話しています。