クルーズ船「しかるべきタイミングで検証」加藤厚労相

クルーズ船「しかるべきタイミングで検証」加藤厚労相
新型コロナウイルスの集団感染が確認されたクルーズ船は1日で乗客、乗員の下船が終わりました。3700人余りのうち感染が確認されたのは5人に1人に上ったことなどについて、加藤厚生労働大臣は1日夜、しかるべきタイミングで検証を行う考えを改めて示しました。
クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」は先月1日に乗客の1人が香港で下船したあとになって感染していたことが分かり、乗客は客室などに待機してもらったうえで全員のウイルス検査を行い、陰性と確認された人には先月19日以降、順次下船してもらいました。

この間、新型コロナウイルスへの集団感染が確認され、最終的な感染者の数は705人と乗客、乗員全体の5人に1人に上りました。

また乗船していた人のうち7人が死亡したほか、ウイルス検査で陰性となり、帰宅したあとになって感染が分かるケースもこれまでに6人確認されています。

これについて加藤厚生労働大臣は1日夜の会見で「一連の対応について国内の感染状況を見極めながら、しかるべきタイミングで検証を行う必要があり、必要な資料も確保している」と述べ、今後、クルーズ船の国の対応について検証する考えを改めて示しました。

そのうえでクルーズ船がイギリス籍だったことや、さまざまな国籍の人が乗っていたことを踏まえ、「クルーズ船での観光はこれからも増えるかもしれず今後、どう対応していくのか国際的に調整していくべきだ」と述べました。

8人以外は全員陰性 クルーズ船業務の厚労省職員と検疫官ら

クルーズ船をめぐっては業務にあたった厚生労働省の職員や検疫官など合わせて8人の感染が確認されていますが、厚生労働省はそのほかに船での業務にあたった一般職員133人と検疫官98人、それに橋本副大臣と自見政務官についてウイルス検査を行った結果、全員、陰性だったことを明らかにしました。

副大臣と政務官の2人と職員などは、下船後2週間は自宅でのテレワークなどで勤務にあたっているということです。