中国 製造業の景況感 過去最低 リーマンショック直後を下回る

中国 製造業の景況感 過去最低 リーマンショック直後を下回る
中国の今月の製造業の景況感を示す指数は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、先月より大幅に悪化して景気判断の節目の50を大きく下回る35.7となりました。リーマンショック直後の数値をさらに下回り、2005年1月以降、最低となりました。
中国の国家統計局は、毎月、製造業3000社を対象に景況感を調査した製造業PMI=購買担当者景気指数を発表しています。

29日発表された今月の製造業PMIは35.7となり、先月より14.3ポイント悪化して、景気判断の節目の50を大きく下回る水準に落ち込みました。

この数値は、リーマンショック直後の2008年11月の38.8をさらに下回り、データが確認できる2005年1月以降、最低です。また、同時に発表された今月の非製造業のPMIは29.6と、先月より24.5ポイント悪化し、データが確認できる2007年1月以降、最低となっています。

中国では、新型コロナウイルスの感染拡大で多くの製造業で生産再開が大幅に遅れていることや、多くの飲食店や商業施設の多くが長期の休業を余儀なくされたことで、経営者の心理が急速に冷え込んでいます。

中国政府は、感染が深刻な地域を除いて企業活動を徐々に再開させる方針ですが、今月26日の時点で業務を再開した中小企業は30%余りにとどまっていて、本格的な活動再開にはまだ時間がかかりそうです。