米 FRBのパウエル議長 追加の利下げの可能性を示唆

米 FRBのパウエル議長 追加の利下げの可能性を示唆
新型コロナウイルスの感染拡大への懸念から株価の下落が続くなか、アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会のパウエル議長が緊急の声明を発表し、「景気を下支えするために適切に行動する」と述べて、追加の利下げの可能性を示唆しました。
ニューヨーク株式市場で株価の下落が続くなか、FRBのパウエル議長は28日、緊急の声明を発表しました。

声明でパウエル議長は「アメリカ経済の基礎的な条件は強いままだが、新型コロナウイルスが経済活動のリスクになる。FRBは景気の先行きを注視していて、景気を下支えするために適切に行動する」と述べ、追加の利下げの可能性を示唆しました。

FRBは、去年7月に景気の減速を予防するためにおよそ10年半ぶりの利下げに踏み切りましたが、12月以降は経済は順調に進んでいるとして、当面は金利を据え置く方針を示してきました。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、今週、株価が大きく下落するなか、投資家の間ではFRBによる追加の利下げへの期待が急速に高まっていました。

FRBとしては、今回の声明で金融市場に広がる動揺を抑えるねらいがあるとみられ、今後、具体的にどのような対応をとるのかが注目されそうです。