臨時休校要請 政界の反応は

臨時休校要請 政界の反応は
全国の小中学校や高校などへの臨時休校の要請についての政界の反応です。

自民 二階幹事長「適切な判断」

自民党の二階幹事長は記者団に対し、「適切な判断だったと思っている。当然スピードが必要で、安倍総理大臣の決断は当を得ている。今後しっかり対応してもらいたい」と述べました。

二階氏は臨時休校で仕事を休まざるをえない親の所得を補償するため、雇用調整助成金の弾力的な運用を行うことなどを政府に申し入れたということです。

自民 鈴木総務会長「事前に連絡もらいたかった」

自民党の総務会では「仕事を休まざるを得なくなる親の休業を補償すべきだ」といった意見や、「病院に勤務する親は休めずテレワークもできない」などとして、支援を求める声が出されました。

鈴木総務会長は記者会見で、「いろんな意見はあると思うが、子どもを守る観点でしかるべき措置だと評価している。役人もひと言で言えばてんてこまいの状況だが、ちゃんと事前に連絡してもらったほうがよかったとは思う」と述べました。

自民 岸田政調会長「唐突感否めない 財政措置を」

自民党の岸田政務調査会長は記者団に対し、「政府はぎりぎりの判断で苦渋の決断を行ったと思うが、社会全体にとっては突然で唐突感が否めない。共働きの家庭も増えており、さまざまな家庭の事情を念頭に置いて、子どもたちの精神面も含め、対応を考えたい」と述べました。

そのうえで、「休校に伴い、親が仕事を休んだ場合にどう対応するか、財政的な措置を用意しないといけない。従来の支援制度の要件緩和などにプラスして、何が必要かしっかり考えたい」と述べました。

自民 森山国対委員長「混乱なく休校実施が大事」

自民党の森山国会対策委員長は記者団に対し、「安倍総理大臣の決断は非常に大事な決断だったと思う。しかしスピーディーに混乱なく休校できるようにすることも大事で、政府に間違いなき対応をお願いしたい。国難とも言うべき時で、立法府と行政府が一緒になって対応していくのは当然だ」と述べました。

自民 世耕参院幹事長「中小企業などへの配慮も十分に行われる」

自民党の世耕参議院幹事長は記者会見で「感染の拡大を何としても瀬戸際で食い止めるという決意のもとで行われた決断だ。安倍総理大臣は親の休業補償などに対応していくと宣言しており、当然、中小企業やひとり親世帯などへの配慮も十分に行われるだろう」と述べました。

立民 蓮舫参院幹事長「すぐに撤回すべきだ」

立憲民主党の蓮舫参議院幹事長は国会内で記者団に対し、「説明も法的根拠もなく、保護者が働く状況や公共交通機関の環境も変わらない中で、『子どもだけ家に置いておけ』というのはあまりにも場当たり的すぎる。こんなめちゃくちゃなリーダーシップは無く、すぐに撤回すべきだ」と述べました。

立民 安住国対委員長「非常に大きな影響 経緯聞きたい」

立憲民主党の安住国会対策委員長は記者団に対し、「休校の要請は社会生活に非常に大きな影響を与える。給食業者への対応のほか、特別支援学校に通う親の負担などについて、段取りやケアをした節がない。なぜこういう経緯になったのかや、きっちり根回しをしたのかを政府に聞きたい」と述べました。

国民 玉木代表「非常に唐突 後手後手の対応」

国民民主党の玉木代表は記者団に対し、「急速な感染拡大を防止する一つの措置だと思うが、非常に唐突な印象で、政府が後手後手に対応している証左だと思う」と指摘しました。

そのうえで、「共働きやひとり親家庭などの子どもの預け先をどう確保するかが問題だし、仕事を休まざるをえない保護者の休業補償についても明らかになっていない。大きな混乱が生じているので、不十分な点を取りまとめて政府に申し入れたい」と述べました。

公明 斉藤幹事長「やむをえない措置と理解」

公明党の斉藤幹事長は記者団に対し、「急な決定にびっくりし、唐突感は否めないというのが正直なところだ。しかし子どもたちの健康を守り、感染拡大を防止するため、やむをえない措置だったと理解している。すでにひとり親の家庭から困惑の声が寄せられており、政府が責任を持って地方自治体と連携をとりながら対応策をとっていくことが重要だ」と述べました。

共産 志位委員長「一律に押しつけるやり方 撤回を」

共産党の志位委員長は記者団に対し、「判断に至った根拠が国会で示されておらず、無責任だ。一律に押しつけるやり方を撤回し、現場の判断に委ねてそれを国が支援すべきだ」と述べました。

一方、新型インフルエンザの発生に備えて、政府や自治体の対応方法を定めた特別措置法を参考に必要な法整備を検討することについて、「野党としても法整備の必要性を感じているので、議論したい」と述べました。