感染拡大 イラン イタリア 周辺国を巻き込んで対策や対応

感染拡大 イラン イタリア 周辺国を巻き込んで対策や対応
中国から感染が始まった新型コロナウイルスは、アジアのみならず中東やヨーロッパ各地に広がっていて、このうちイランやイタリアでは感染の確認が相次ぎ、周辺国を巻き込んで対策や対応に追われています。
NHKのまとめでは、中国と日本以外で新型コロナウイルスの感染者が確認された国と地域は38に上り、感染者は合わせて2186人となっています。

このうちイランでは、今月20日に初めての感染者が確認されてから1週間もたたないうちに感染者は139人にのぼり、このうち19人が死亡し、一部の地域でイスラム教の集団礼拝を禁止する措置をとったほか、学校を休校にするなど人が集まることによる感染を防ぐ対策がとられています。

ただ、周辺国ではイランを訪れた人たちの感染が相次いで確認されているため、イラクとクウェートは入国を禁止し、トルコとパキスタンはイランとの国境で出入りを制限し、UAE=アラブ首長国連邦、オマーンとタジキスタンは、イランを結ぶ航空便の運航を停止して水際対策を強化しています。

一方、イタリアでも感染が拡大していて感染者は322人にのぼり、このうち10人が死亡しています。

感染は周辺国にも広がっていて、フランスやスイス、クロアチアなどではイタリア北部に滞在していた人の感染が確認されています。

こうした状況を受け感染が拡大している北部のロンバルディア州とベネト州では、合わせて11の自治体で住民の出入りが禁止され、事実上、町が封鎖される事態となっています。

ただ、イタリア政府は周辺国と協議して国境を閉鎖しないことで合意したことから、ヨーロッパでは国境を越えた感染の拡大に懸念が強まっています