米 新型ウイルス 開発中のエボラ出血熱治療薬使い臨床試験へ

米 新型ウイルス 開発中のエボラ出血熱治療薬使い臨床試験へ
アメリカのNIH=国立衛生研究所は25日、新型コロナウイルスの患者の治療に、エボラ出血熱の治療薬としてアメリカで開発中の抗ウイルス薬を使った臨床試験を始めると発表しました。
新型コロナウイルスの治療については、エイズの発症を抑える抗HIV薬を投与したり、インフルエンザの治療薬を投与したりする試みが各国で行われていますが、確実に効果が確認された治療薬はありません。

アメリカの国立衛生研究所は25日、アメリカの製薬会社「ギリアド・サイエンシズ」が、エボラ出血熱の治療薬として開発中の抗ウイルス薬「レムデシビル」を新型コロナウイルスの患者に使う臨床試験を開始すると発表しました。

試験では「レムデシビル」を投与した患者と投与しない患者を比較し、薬が実際に効果を示しているか確認することにしています。

「レムデシビル」を開発した製薬会社は、動物を使った実験の結果、コロナウイルスの仲間が原因のMERSやSARSに効果がある可能性を示したと発表していて、構造が近い新型コロナウイルスにも効果があることが期待されています。

最初の試験が行われるアメリカ・ネブラスカ大学の医師は、25日に開かれた会見で、早ければ1年以内に試験結果が出るとの見通しを示しています。