中国 感染の再拡大に備え各地に大規模な臨時病院建設

中国 感染の再拡大に備え各地に大規模な臨時病院建設
中国政府は新型コロナウイルスの新たな感染者の数が減ってきていることを受けて、徐々に企業活動を再開するよう呼びかける一方、感染が再び拡大した場合に備えて、各地の大都市に大規模な臨時の病院の建設を進めています。
中国で新型コロナウイルスに感染した人は25日の発表で7万7000人を超え、死亡した人は2663人に上っています。新たな感染者の数は500人余りと一時期より減っていて、特に、最も深刻な湖北省以外の地域では合わせて9人にとどまりました。

中国政府は対策の効果が出始めているとして地域ごとの感染状況にあわせて徐々に企業活動を再開するよう呼びかけていますが、都市部で人の移動が増えるのに伴い、感染が再び拡大するリスクが高まることも予想されます。

このため、各地の大都市では先手を打つ形で臨時の病院の建設が進められていて、このうち北京郊外では2003年にSARSが流行した際に建設された臨時病院と同じ場所に1000人以上の受け入れが可能な大規模な病院の建設工事が行われています。

中国の雑誌「財新」など一部のメディアによりますと、同様の臨時病院は広東省広州や陝西省西安など10以上の都市で建設中だということで、中国政府は国民の不安を招かないよう広く公表するのを避けながら最悪の事態に備えているものとみられます。