“対策が十分行えない可能性” 卒業式入学式中止 近畿大学

“対策が十分行えない可能性” 卒業式入学式中止 近畿大学
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、近畿大学は感染防止の対策が十分に行えない可能性が出てきたとして、来月の卒業式と4月の入学式をいずれも中止することを決めました。
近畿大学が中止を決めたのは、来月21日に予定していた卒業式と、4月4日に予定していた入学式です。

近畿大学ではこれまで新型コロナウイルスの感染防止の対策を十分行ったうえで、いずれの式も実施する方向で調整してきましたが、感染の拡大でマスクや消毒液の確保が難しくなり、対策が十分に行えない可能性が出てきたことから、中止を決めたということです。

会場となる大阪 東大阪市のキャンパスには、例年、卒業式にはおよそ7000人、入学式にはおよそ1万5000人が出席し、ことしの入学式では大学のOBで、ここ数年、演出を手がけている音楽プロデューサーのつんく♂さんの、オリジナルの新曲が披露される予定だったということです。

大学では卒業と入学にあわせて学長の式辞やゲストのメッセージをインターネットで配信するとともに、卒業に際してはリスクを減らすために、学部ごとなど小規模な単位での集いを開き、卒業証書だけでも授与できないか検討するとしています。

学生は

近畿大学の卒業式が中止になったことについて、東大阪市にあるキャンパスで学生に話を聞きました。

ことし卒業予定の4年生の女子学生は「はかまが着られないのがすごく残念で、キャンセル料も戻って来るのか心配です。直接、式に参加するのとウェブ配信は全然違うので、友達と集まりたかったです」と話していました。

また、別の4年生の男子学生は「一生に一度の行事なので非常に残念です。近畿大学の卒業式は規模が大きいことで有名なので、ほかの大学などにも影響が大きいと思います」と話していました。

3年生で就職活動中の女子学生は「就活イベントも中止になっている今の状況を考えるとしかたないと思います。準備していた人はショックではないか」と話していました。