“15分で判明” 迅速なウイルス検査機器 来月にも実用化目指す

“15分で判明” 迅速なウイルス検査機器 来月にも実用化目指す
新型コロナウイルスの検査体制の強化が課題となる中、国は、現状では結果が出るまでに、4時間から6時間かかっている、感染の疑いがある人のウイルス検査について、来月にも、15分程度で結果が分かる機器の導入を目指していることを明らかにしました。
新型コロナウイルスの検査をめぐっては、政府は1日当たり最大3800人に対応できる体制をとっていますが、厚生労働省によりますと、現状では検査の結果が出るまでに4時間から6時間ほどかかっています。

こうした中、25日開かれた衆議院予算委員会の分科会で、経済産業省の担当者が産業技術総合研究所が開発した技術を活用した機器を使うことで、新たにコロナウイルスの検出が可能になったと説明しました。

この機器は国内のメーカーが製造する小型のもので、すでに全国の主な研究施設に数十台あり、新たな技術を活用すれば15分程度で結果が判明するということで、実用化されれば検査時間の短縮につながると期待されます。

産業技術総合研究所を所管する経済産業省では、厚生労働省と連携して、現状のウイルス検査と同じ精度があるかなどを確認したうえで、来月にも現場での実用化を目指しています。

キヤノン子会社も検査システム開発へ

キヤノンの子会社、キヤノンメディカルシステムズも新型コロナウイルスをこれまでより短時間で検出できる遺伝子検査システムの開発を始めたと発表しました。

新たな検査システムは長崎大学と協力して開発し、15分以内に検査の結果を判定できる可能性があるということです。

会社は来月中に臨床評価に着手する計画で、早期の実用化を目指しています。