国公立大学2次試験始まる 受験生に新型ウイルス対策呼びかけ

国公立大学2次試験始まる 受験生に新型ウイルス対策呼びかけ
国公立大学の2次試験が25日から始まりました。新型コロナウイルスの感染が広がる中、各大学では受験生に試験中のマスクの着用などを徹底するよう呼びかけています。
東京 文京区の東京大学では、午前8時すぎに正門が開かれ、マスク姿の受験生らがそれぞれの試験会場に向かいました。

新型コロナウイルスの感染の広がりで、各大学とも受験生に試験中のマスクの着用などを徹底するよう呼びかけています。

山口県から受験に来たという男子生徒は、「感染しないか不安だったので手洗いやうがいを心がけました。きょうも満員電車を避けて、タクシーで来ました。合格するよう頑張ります」と話していました。

文部科学省によりますと、国公立大学の志願者数は前期、中期、後期と合わせて43万9565人で、去年より3万271人少なくなっています。

志願倍率は国立大学が3.9倍、公立大学が6倍と、いずれも去年より0.3ポイント低くなっています。

新型コロナウイルスの感染の広がりを受けて、北海道大学などは2次試験を受けられなかった場合、学科によっては、センター試験の結果などをもとに合否判定を行うとしています。

また、東京工業大学や筑波技術大学などは、受験できなかった場合は追試験を行うとしています。

このほか、東京大学は来月10日の合格発表について、キャンパス内での掲示を中止し、インターネット上で掲載することにしています。

2次試験の合格発表は公立大学が来月1日から、国立大学が来月6日からそれぞれ行われます。

大阪大学 受験生「マスク付けて過ごしてきた」

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、大阪大学でも消毒液の設置などの対策がとられています。

大阪大学では7462人が受験する予定で、5つの学部で入学試験が行われる大阪 吹田市にある大阪大学の吹田キャンパスでは、試験会場に入った受験生たちが、静かに試験開始の合図を待っていました。

ことしは新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、玄関口には消毒液が設置されたほか、不正防止のため例年認められていなかったマスクの着用も認められ、会場ではマスク姿の受験生が目立ちました。

受験する男子高校生は「新型コロナウイルスに感染すると再受験できない大学もあるので、心配でマスクをつけて過ごしてきました。この日のために頑張ってきたので成果をしっかり出したい」と話していました。

大阪大学の2次試験の前期日程は、26日は一部の学部で面接試験が行われ、合格発表は来月9日に行われます。

名古屋大学でも感染防止対策

名古屋大学でも受験生にマスクの着用を呼びかけるなど、感染防止の対策がとられました。

試験会場となった名古屋市千種区にある名古屋大学の東山キャンパスでは、各教室の入り口に消毒液を設置されたほか、マスクの着用が呼びかけられました。

このうち経済学部の試験会場では、マスクをつけた受験生たちが静かに座る中、試験監督が最初の科目となる外国語の問題用紙と解答用紙を配っていました。

名古屋大学では、ことしは9つの学部で4422人が受験する予定で、平均の倍率はおよそ2.6倍となっています。

愛知県岡崎市から来た受験生は、「工学部を受験します。後期日程も控えているので、新型コロナウイルスにかからないよう対策を万全にしたいと考えています」と話していました。