「パンデミック」に当たらず WHO事務局長

WHO=世界保健機関のテドロス事務局長は新型コロナウイルスの感染について、現状では世界的な大流行を意味する「パンデミック」には当たらず、ウイルスの感染拡大の封じ込めに全力を尽くすべきだと強調し、感染が拡大しているイランとイタリアに調査チームを派遣することを明らかにしました。
WHOのテドロス事務局長は24日、スイスのジュネーブの本部で開いた記者会見で、新型コロナウイルスの感染が拡大している状況について、「パンデミック」を引き起こす可能性はあるとの考えを示しましたが、「WHOの評価としてはまだだ」と述べ、現時点ではウイルスの感染拡大の封じ込めに全力を尽くすべきだと強調しました。

韓国、イタリア、イランで新型コロナウイルスの感染が急速に広がっていることについて「現状では、ウイルスは収束できないほど世界的に広がっているとは言えず、大勢の重症患者や死者を引き起こしているとも言えない」と述べる一方、イランとイタリアに調査チームを派遣し、詳しく調べることを明らかにしました。

またテドロス事務局長は、中国に派遣した調査チームから、中国での感染は先月23日から今月2日の間にピークを迎え、今は減少傾向にあることや、より重い症状を引き起こすとも言われるウイルスの変異は確認されていない、との報告を受けたことを紹介しました。