中国 新型ウイルスのワクチン開発に向け 4月にも臨床試験へ

中国 新型ウイルスのワクチン開発に向け 4月にも臨床試験へ
中国政府は新型コロナウイルスのワクチン開発に向けた臨床試験を早ければ、ことし4月下旬に始められるという見通しを明らかにしました。これは中国政府の担当部門が、21日の記者会見で明らかにしたものです。
それによりますと、新型コロナウイルスのワクチンの開発については国内の複数の研究機関が並行して進めていて、一部はすでに動物実験の段階に入っているということです。

そのうえで早ければ、ことし4月下旬から5月に一部のワクチンについて臨床試験を始められる見通しで、特定の条件のもとで緊急的に使用することもあるとしています。

一方、21日の会見では、抗マラリア薬の「リン酸クロロキン」について、135人の患者を対象に臨床試験を行ったところ、5人の重症患者を含む全員に治療の効果があったことも明らかにしました。

また中国政府は、重症患者に対しては、完治した人の血しょうを使った治療が有効だとしていますが、これまでに100人以上から血しょうの提供を受けて、200人以上の重症患者に治療を行える状況になっているとしたうえで、すでに退院した患者に対し、さらなる提供を呼びかけています。