新型ウイルス アジア太平洋地域の航空会社 3兆円損失の見込み

新型ウイルス アジア太平洋地域の航空会社 3兆円損失の見込み
世界の航空会社が加盟するIATA=国際航空運送協会は20日、新型コロナウイルスの感染拡大で、中国や香港を発着する国際線の運航の見合わせが相次いでいることから、アジア太平洋地域の航空会社では、ことし1年間におよそ3兆円の損失が見込まれるという試算を発表しました。
IATAの発表によりますと、各国の航空会社が新型コロナウイルスの影響で、中国や香港を発着する国際線の運航を見合わせていることから、アジア地域の旅行客が前の年と比べて8.2%減少する見込みだということです。

この結果、アジア太平洋地域の航空会社では、ことし1年間に278億ドル、日本円でおよそ3兆1000億円の損失が見込まれ、このうち半分程度が、中国の航空会社の損失になると試算しています。

また、ことし1年間の世界全体の航空会社の損失は、293億ドルにのぼると予測していて、IATAは声明で「2008年のリーマンショック以来の需要低下となるおそれがある」として、航空会社の経営への影響に懸念を示しました。