中韓首脳が電話会談 新型ウイルス対応で協力を確認

韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領は中国の習近平国家主席と電話で会談し、韓国でも感染が拡大している新型コロナウイルスへの対応をめぐって、双方の経験を共有するなど、協力を進めることで一致しました。
韓国大統領府の発表によりますと、ムン・ジェイン大統領は、20日午後、中国の習近平国家主席とおよそ30分間、電話で会談し、新型コロナウイルスへの対応などをめぐって意見を交わしました。

この中でムン大統領は、「中国の困難は、韓国の困難であり、少しでも中国の努力の力になりたい」と述べたのに対し、習主席は中国側の状況を説明し「人々は、最初のころの恐怖を脱し、病気に勝つという展望と希望を持っている」と応じました。

そのうえで習主席は「1か月の戦いを通じて多くの経験を積んだ。その経験を共有する用意がある」と伝えたのに対し、ムン大統領は「韓国も総力をあげているので、両国間の情報共有や協力に期待する」と応じ、新型コロナウイルスへの対応で協力を進めることで一致しました。

また、習主席がことし上半期に韓国を訪問できるよう準備を進め、具体的な時期は外交当局間で調整するとしています。

韓国では、新型コロナウイルスへの感染者の数が20日1日で50人以上増えて100人を超え、感染者で初めての死者が出たことで不安が広がっており、ムン大統領は、対応に全力を尽くす姿勢を強調しています。