クルーズ船から下船 地元に帰りにくい人に宿泊施設用意 厚労相

クルーズ船から下船 地元に帰りにくい人に宿泊施設用意 厚労相
集団感染が確認されたクルーズ船から下船した人たちへの対応について、加藤厚生労働大臣は衆議院予算委員会で地元に帰りにくいとしている人たちに対し、一定数の宿泊施設を用意していることを明らかにしました。
この中で、国民民主党の岡本充功氏はクルーズ船から下船した乗客について、「『今からでもどこかで隔離してくれないか』という要望も出ている。いったん降りてしまって、不安を抱えている方がいるようだ」と指摘しました。

これに対し加藤厚生労働大臣は「今回出ることに対して、いろいろな議論がある。中には地元に帰りにくい環境の方もいると認識しているので、一定の宿泊場所は確保し、対応できるようにしている」と述べました。

またクルーズ船で感染が確認された乗客らの受け入れにあたって愛知県岡崎市で行われた住民説明会で、厚生労働省の幹部が「ゴジラでもないかぎり、道路を越えて学校まで届くくしゃみはありえない」などと発言していたことがわかり、加藤大臣は「全くそぐわない発言だった。しっかり反省し、いろいろな不安が周辺にあることを十分承知しながら、理解を得るべく努力していきたい」と述べました。

さらに中国の保健当局がごく小さな粒子、「エアロゾル」にさらされた場合に感染がおきる可能性を指摘したことについて、国立感染症研究所の脇田隆字所長は「どのような場面で指摘されているような環境が起こりうるのか、まだ明らかにされていない。今後、中国側とも情報共有し、エアロゾル感染の可能性があるのか検討していきたい」と述べました。