中国 医療従事者の感染3000人超 院内感染相次ぐ

中国 医療従事者の感染3000人超 院内感染相次ぐ
中国政府が新型コロナウイルスの感染拡大への対策に本格的に乗り出してから1か月となりましたが、患者の急増で医療従事者の負担が長期化し、病院内で医師や看護師が感染する事例も相次いでおり、院内感染をどう防ぐかが重い課題となっています。
中国政府が先月20日に習近平国家主席の重要指示で本格的な対策に乗り出してから20日で1か月がたち、この間、新型コロナウイルスの感染者は200人余りから7万4000人以上に増え、死亡した人は2004人に上っています。

中国の保健当局の対策チームが発表した論文によりますと、このうち医師や看護師など医療従事者の感染は今月11日の時点で3019人に上り、その多くは病院内での感染とみられています。

原因としては、患者の急増に医療体制が追いつかず、防護服などの医療物資が不十分なうえ、感染拡大の長期化で、医療従事者の疲労も蓄積していることがあるとみられ、医療体制の拡充で院内感染をどう防ぐかが重い課題になっています。

こうした中、湖北省の当局は防護服などの医療物資の確保に全力をあげるとともに、医療従事者を鼓舞するためだとして「医療従事者の子どもについてことしの幼稚園の入園を優先する措置のほか、高校入試の際には答案に加点する措置を取る」と発表しました。

この措置について中国のネット上では「命懸けで働いているから当然だ」という意見や「ほかの子どもから見れば不公平で、優遇措置は子どもにではなく本人に与えるべきだ」という意見など、賛否両方の書き込みが相次いでいます。