新型ウイルス「中国産の野菜減少で今後の状況を注視」江藤農相

新型ウイルス「中国産の野菜減少で今後の状況を注視」江藤農相
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、中国からの野菜の輸入が大きく減少しています。江藤農林水産大臣は、国内の在庫があるため大きな混乱はないとしながらも、今後の状況を注意深く見ていく考えを示しました。
日本にとって中国は野菜の最大の輸入先ですが、現地の農場や加工工場では、新型コロナウイルスの感染拡大による人手不足などの影響が続いています。

農林水産省によりますと、今月2日から8日までの1週間の中国からの輸入量は加工したたまねぎが前の年の同じ時期より88%減ったほか、ねぎは81%、にんじんは76%減少しました。

これについて江藤農林水産大臣は18日の閣議のあと、記者団に対し「特に弁当や総菜などの中食用や加工用について不安の声が出ているが、今のところ国内の在庫がまだあるので大きな混乱はないと承知している」と述べました。

そのうえで江藤大臣は「輸入が少ない状況が長期化すると、国内の供給体制も含めて、しっかり見ていかないと価格的に混乱が生じる可能性もある」と述べ、今後の状況を注意深く見ていく考えを示しました。

農林水産省によりますと、今月15日時点の東京都中央卸売市場での卸売価格は、ねぎが平年より33%たまねぎが20%にんじんが7%それぞれ安く、今のところ市場での価格に大きな変動はないということです。