回復患者の血しょう採取 血液製剤で回復傾向 中国政府発表

回復患者の血しょう採取 血液製剤で回復傾向 中国政府発表
中国政府は、新型コロナウイルスに感染し、その後、回復した患者の血しょうを採取してつくった血液製剤を複数の患者に投与したところ、明らかな回復傾向が見られたと発表しました。
それによりますと、国有企業の製薬会社が、新型コロナウイルスに感染し、その後、回復した患者の血しょうを採取してつくった血液製剤を今月8日以降、10人以上の重症の患者に投与しました。

その結果、12時間から24時間の間に、炎症の軽減、血液中の酸素濃度の改善、体内のウイルスの減少など、明らかな回復傾向が見られたということです。

そのうえで専門家の話として、2003年に新型肺炎「SARS」が流行した際も回復した患者の血しょうを重症患者に輸血したところ症状が改善したケースがあったとして、「ワクチンや特効薬が存在しない中、治療するうえで最も効果的な手段であり、重症患者の致死率を大幅に引き下げられる」としています。

これを受けてこの製薬会社や武漢血液センターなどは、新型コロナウイルスに感染し、その後、回復した患者に対して血しょうを提供するよう呼びかけています。