東京マラソン 大会規模の大幅縮小発表 一般ランナー参加させず

東京マラソン 大会規模の大幅縮小発表 一般ランナー参加させず
来月行われる東京マラソンについて、大会を主催する東京マラソン財団と東京都は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、大会の規模を大幅に縮小して一般ランナーは参加させず招待選手などの出場に限って開催することになりました。ただ、東京オリンピックの代表選考を兼ねた招待選手などによるレースは行われます。
来月1日に都内で行われる東京マラソンは、フルマラソンの部と10キロの部に合わせておよそ3万8000人の出場が予定されていました。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて大会を主催する東京マラソン財団は中国在住のランナーに出場を自粛するよう要請したうえで、都心に大勢の人が集まる大会の実施方法などについて都などと対応を協議してきました。

その結果、財団と都は感染の拡大を防ぎたいとして一般ランナーは参加させず大会の規模を大幅に縮小して開催することになりました。

東京マラソンではオリンピックの男子の代表選考を兼ねて大迫傑選手や設楽悠太選手など男女合わせて国内外の170人余りの選手の出場がすでに発表されていますが、この招待選手などによるレースは行われます。

今回、参加できない一般のランナーについて、財団は、すでに支払われた参加料などを返金しませんが、来年、2021年の東京マラソンに出場できるようにするということです。ただ、来年、出場する場合は参加料が新たに必要になるということです。

名古屋女子マラソンは検討中

一方、東京マラソンの1週間後の来月8日には東京オリンピック女子マラソンの最後の代表選考レースとなる名古屋ウィメンズマラソンが行われます。大会には福士加代子選手などのほか、一般ランナーも含めておよそ2万4000人の出場が予定されています。

大会の実行委員会は「いろいろな情報をもとに安全な方法で開催できるように検討を進めています」と話しています。

びわこ毎日マラソンは予定どおり実施

同じく来月8日には東京オリンピック男子マラソンの最後の代表選考レースとなるびわ湖毎日マラソンが大津市で行われます。この大会はもともと一般のランナーが参加しないため、現時点では予定どおり実施される見通しですが、大会の主催者などは競技役員やスタッフのマスクの着用やアルコール消毒など予防対策を徹底することにしています。

大会を主管する滋賀陸上競技協会は「今後、感染の状況などを注意深く見守りたい」と話しています。

川内選手「早く収まってほしい」

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて東京マラソンに影響が出ることに対しプロランナーの川内優輝選手はツイッターで「プロスポーツ選手だけでなく、観光業・飲食業などのサービス業の多くは、自分自身の創意工夫と努力だけではどうにもならない要因で、ある日突然目標や収入源がなくなることを痛感します」としたうえで、「今後、他のイベントも中止・縮小が相次ぐと思いますが、それらを契機に少しでも早く収まってほしいと思います」と収束を願っていました。