新型ウイルス 相談・受診の目安を公表 厚労省

新型ウイルス 相談・受診の目安を公表 厚労省
新型コロナウイルスによる感染症について、厚生労働省はどのような症状の時に相談や受診すべきか、その目安を取りまとめ、17日、公表しました。
厚生労働省が示した新型コロナウイルス感染症の相談・受診の目安によりますと、まず相談・受診の前に心がけてほしいこととして、
▽発熱などのかぜ症状が見られるときは学校や会社を休み外出を控え、
▽毎日、体温を測定して記録するよう呼びかけています。

症状が続く人はすぐに医療機関を受診するのではなく、まずは帰国者・接触者相談センターに電話で相談します。そのうえで、相談センターは、必要に応じて専用の外来への受診を調整します。

帰国者・接触者相談センターに相談する目安としては、
▽かぜの症状や37度5分以上の発熱が4日以上続いている人や、解熱剤を飲み続けなければならない人、
▽強いだるさや息苦しさがある人としています。

さらに、
▽高齢者や、
▽糖尿病・心不全・呼吸器疾患の持病がある人や透析を受けている人、
▽免疫抑制剤や抗がん剤などの投与を受けている人は、
感染すると重症化しやすいため、こうした状態が2日程度続く場合も相談するよう呼びかけています。

また妊婦も念のため、重症化しやすい人と同様に早めに相談するよう呼びかけています。

子どもについては、現時点で重症化しやすいという報告は無く、一般の人の目安どおりの対応をするよう呼びかけています。

各地域の相談センターの連絡先は、厚生労働省のホームページに掲載されています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19-kikokusyasessyokusya.html

そのうえで、相談後、医療機関にかかるときのお願いとして、
▽帰国者・接触者相談センターから受診を勧められた医療機関を受診し、複数の医療機関を受診するのは控えること、
▽医療機関を受診する際にはマスクを着用するほか、手洗いやせきエチケットを徹底するよう呼びかけています。

厚生労働省は、「現時点では新型コロナウイルス感染症以外の病気の方が圧倒的に多い状況であり、インフルエンザなどの心配があるときには通常と同様にかかりつけ医などに相談してほしい」としています。

帰国者・接触者相談センターとは

「帰国者・接触者相談センター」は、感染が疑われる人からの電話相談に応じる専用の窓口です。

専用の外来は、混乱を避けるため、一般には公開されていません。

相談センターは16日の時点で、全国の保健所など合わせて536か所に設置され、各都道府県で最低でも1か所は24時間対応するようになっています。

厚労省 ホームページに対策示す

厚生労働省は、みずからのホームページ上に、新型コロナウイルスを防ぐためのいくつかの対策を示しました。

まず、新型コロナウイルスの特徴について、
▼ウイルス性のかぜの一種で、
▼発熱やのどの痛み、せきが1週間前後続くことが多く、強いだるさを訴える人が多いとしています。

そして、
▼くしゃみやせきなどによる飛まつ感染と、接触感染によってうつると言われているとしたうえで、
▼高齢者や基礎疾患のある人は、特に重症化しやすく、死亡例も確認されているので注意するよう呼びかけています。

日常生活で気をつけることとしては、
▼せっけんや、アルコール消毒液などを使った手洗いをすることや、
▼せきやくしゃみをする際のエチケットを守ること、
さらに、▼持病がある人や高齢者は、できるかぎり人混みを避けるよう求めています。

また、発熱などかぜの症状が見られる時は、学校や会社を休むよう呼びかけています。

さらに、▼かぜの症状や、
▼37度5分以上の発熱が4日以上続いている人、
▼高齢者や基礎疾患などがある人で、2日程度、強いだるさや息苦しさがある場合は、すべての都道府県に設置されている「帰国者・接触者相談センター」に相談するよう求めています。

そして、相談の結果、感染の疑いがある場合は、専門の「帰国者・接触者外来」を紹介するとしています。

このほかに、自分の症状への不安など、一般的な問い合わせがある場合は厚生労働省の相談窓口に、電話するよう呼びかけています。

電話番号はフリーダイヤルで、0120-565653、FAXは、03-3595-2756、相談は午前9時から午後9時まで毎日受け付けています。

加藤厚労相「医師に適切に相談して受診を」

加藤厚生労働大臣は記者会見で、「専門家会議の議論を踏まえて、新型コロナウイルス感染症についての相談や受診の目安を取りまとめた。まさに重症化を防ぐための体制を作ろうと言う事で、作ったものだ。あくまでも目安なので、参考にして、かかりつけ医の方々などに適切に相談して受診していただききたい。発熱などのかぜ症状がみられるときは会社や学校を休み、毎日検温をして結果を記録していただきたい」と述べました。

また加藤大臣は、「通常のかぜやインフルエンザは平均3日から4日で回復がみえるのに対し、新型コロナウイルスの特徴は、そうではなく、さらに続いていくという指摘があった。けん怠感が出るという指摘もあったので、こうした意見を踏まえて日にちなどの数字を決めた」と述べました。

そのうえで、「帰国者・接触者外来については場所を公表していない。かつての新型インフルエンザの際、公表した結果、患者が殺到して緊急を要する人に対応できなかった反省を踏まえたものだ。相談センターで、近いところや行きやすいところを聞いていただきき、そこで受診をしていただきたい。その際はマスクなどの対策をしっかりとっていただきたい」と呼びかけました。