クルーズ船乗客ら「船内に相談窓口設置を」 政府に要望書

クルーズ船乗客ら「船内に相談窓口設置を」 政府に要望書
新型コロナウイルスの集団感染が確認されたクルーズ船の乗客らが政府の対策本部に対し、船内に相談窓口を設置することや、19日に確実に下船できるよう求める要望書を公表しました。
これは集団感染が確認されたクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗客らが報道機関宛てにメールで明らかにしました。

要望書は政府の対策本部宛てに16日付けで書かれていて、船内の環境改善など6つの項目を求めています。

この中では、まず医療チームの派遣などの支援について、乗客が受けられるサービスの内容が知らされず生かされていないとして改善を求めています。

また相談対応のためにスマートフォンが貸与されたものの機器に不慣れな高齢者も多いことから、乗客の現状に合わせて即座に対応できる相談窓口を船内に設置することを求めています。

そのうえで一刻も早く検査を終了し、経過観察の期間が終わる19日には確実に下船を完了して適切な医療支援を受けられるよう国や自治体の対応を求めるとしています。

このほか要望では発熱後に適切な対応がとられず重症化したケースなどがあったとして事実解明や検証を求めているほか、船長のアナウンスと厚生労働省の発表の食い違いなど対策本部の連携が不十分だとして、広報体制の確立なども要望しています。

要望を行った乗客の一人、千田忠さんは「船内にいる人たちの疲れがピークとなる中、今後の見通しなどの情報がなく、不安が増幅している。一刻も早く対応してほしい」と話していました。