「西側は偏見捨てるべき」中国 王外相が安全保障会議で演説

「西側は偏見捨てるべき」中国 王外相が安全保障会議で演説
中国の王毅外相はドイツで開かれているミュンヘン安全保障会議で演説し、新型コロナウイルスの感染拡大の抑え込みに自信を示したうえで「西側は制度が異なる中国への偏見を捨てるべきだ」などとして、中国への批判を強めるアメリカなどに反論しました。
この中で王毅外相は、新型コロナウイルスの感染拡大について「中国の厳格で徹底的な対策が効果を現し始めており、感染拡大との戦いに勝つ自信がある」と述べ、感染の抑え込みに自信を示しました。

そのうえで「今回の感染拡大は、各国の運命が緊密につながっていることを示している」と述べ、感染症対策のためにも世界は多国間主義を強めるべきだという考えを強調しました。

そして「中国はその国情から西側のモデルをまねることはできない」としたうえで「西側はみずからの文明が勝っているという先入観や中国への偏見を捨てて、西側の制度と異なった東側の大国の発展を受け入れるべきだ」と述べて、中国の政治制度を正当化しました。

さらに王外相は「世界が堅持するべき多国間主義は、一国主義と相いれない。大国は自国を優先するべきでなく、共同の利益を守る責任がある」などと述べ、名指しを避けながらアメリカを批判するとともに、中国は世界各国と共同で発展したいという立場を強調しました。