新型ウイルス “入院まで時間かかり重症に”中国 武漢

新型ウイルス “入院まで時間かかり重症に”中国 武漢
新型コロナウイルスの感染拡大が続く中国では死者の数が1500人を超えました。中国の保健当局は、感染拡大が最も深刻な湖北省武漢では症状の重い患者の多くが入院するまでに時間がかかり、入院時にはすでに重症になっているケースが多いとして、医療体制の拡充を急ぐ考えを強調しました。
中国の保健当局、国家衛生健康委員会は、新型コロナウイルスによる死者の数が14日、新たに湖北省を中心に143人増え、中国での死者は1523人になったと発表しました。

感染者の数は「臨床診断」で判定された人を含めると合わせて6万6492人となり、このうち武漢の感染者は3万7914人に上っています。

国家衛生健康委員会の担当者は15日の記者会見で、武漢では感染者全体のうち症状が重い患者が18%前後を占めているとしたうえで、発病してから入院するまでに長い時間がかかり、入院時にすでに重症になっているケースが多いという実態を明らかにしました。

そのうえで、武漢では体育館や会議場などを転用した9つの臨時の病院が5600人以上の軽症患者を受け入れたことによって、重症患者が指定された重点病院で治療を受けやすくなってきているとして、こうした臨時病院を増やして医療体制の拡充を急ぐ考えを強調しました。