東芝 新型ウイルス感染拡大で「状況悪化している印象」

東芝 新型ウイルス感染拡大で「状況悪化している印象」
新型コロナウイルスの感染拡大について、東芝の平田政善CFOは決算発表の会見で「業績にどのくらい影響が出るのか予想できていない。日々、状況が変化する中で個人的には悪化している印象だ」と述べ、先行きに警戒感を示しました。
東芝は、中国の浙江省などに20ほどの製造拠点がありますが、通常の操業に戻っている拠点は4分の1程度で、多くの拠点で現地の従業員が集まらず、通常の操業ができない状態が続いています。

また、今月から来月にかけて、中国向けの半導体や空調システムなどで、およそ1000億円の売り上げを見込んでいますが、下振れするおそれが出ているとしています。

一方、東芝が発表した去年12月までの9か月間の決算は、本業のもうけを示す営業利益が625億円と、経営再建策にもとづく固定費の削減などによって、去年の同じ時期の6.6倍に増えました。

ただ、最終的な損益は、前の年に半導体子会社を売却した巨額の利益が計上されていたことや、アメリカのLNG事業の売却に関する損失を計上したため、前の年の1兆円余りの黒字から1456億円余りの赤字になりました。