新型ウイルス セミナーで対策の徹底を強調 WHO専門家

新型ウイルス セミナーで対策の徹底を強調 WHO専門家
国内で初めて、新型コロナウイルスの感染者が死亡した中、専門家の学会の緊急セミナーが横浜市で開かれ、WHO=世界保健機関の専門家が医療機関で感染を広げないための対策の徹底を強調しました。
緊急セミナーは、横浜市で始まった感染症予防の専門家でつくる「日本環境感染学会」の中で、新型コロナウイルスの感染の広がりを受け、学会の冒頭に開かれました。
この中で、WHOでシニアアドバイザーを務める進藤奈邦子さんが世界の状況などを説明し、「武漢には、中国全土から医療関係者が集結し、必要な人はすべて治療を受けている状況だ。中国・湖北省が患者とみなす方法を変えたため見かけでは増えたものの、全体としては新たに報告される感染者の数は減ってきている」と述べました。

その上で、13日に和歌山県で医師への感染が確認されたことに触れ、「武漢では院内感染が起き、その中で感染した人の4割が、医療関係者だという報告がある。発熱など感染が疑われる患者は入り口で振り分けるなど、対策の徹底が求められる」と述べ、院内感染対策の必要性を強調しました。

セミナーのあと、進藤さんは「クルーズ船を含め、世界が日本の状況を注視している。感染経路の特定を急ぎ、あきらめずに感染拡大を抑える努力して欲しい」と話していました。