中国 ホンダ武漢工場 三菱自工長沙工場が生産再開を延期

中国 ホンダ武漢工場 三菱自工長沙工場が生産再開を延期
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中国で新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、ホンダが湖北省武漢にある自動車工場について生産再開を1週間遅らせ、今月24日の週になると発表するなど自動車メーカーの間で中国にある工場の生産再開をさらに延期する動きが広がっています。
ホンダは、湖北省武漢にある自動車工場の生産を来週、17日の週から再開することを目指していましたが、地元当局からの通知を受けて24日の週に延期することにしました。

ホンダの武漢以外にある広州の自動車工場などは、17日以降に生産開始するとしています。

また、三菱自動車工業も湖南省長沙の工場で17日以降の生産再開を目指していましたが、27日以降に延期することにしました。

一方、日産自動車は広州と大連にある工場が、今月17日以降、湖北省襄陽や河南省鄭州の工場は20日以降にそれぞれ生産再開する見込みだとしています。

また、日産では、中国からの部品の調達が滞っていることから、国内の工場で生産の調整を始めていて、日産自動車九州の福岡県の工場で14日と17日、それに24日に生産を一時停止します。

中国にある日本の自動車メーカーの工場では、生産再開をさらに延期する動きが相次いでいる上、中国から部品の調達が滞れば国内の生産にも影響が広がるおそれがあります。

日産自動車九州は福岡県内の工場の状況

日産自動車の子会社の「日産自動車九州」の福岡県苅田町にある工場では、14日の生産を一時的に停止しました。

会社によりますと、この工場は乗用車や輸出向けのSUVなどを生産し、昨年度は国内の生産台数の半数近くを占めるなど、日産では国内最大の生産拠点です。

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大で中国から部品の一部が調達できない状態が続いているということです。

このため今月17日と24日にも生産を一時停止するほか、今月18日から21日にかけては1日当たりの稼働を2時間短縮して生産の調整を行うことにしています。

工場では1日2交代で生産していて、ふだんは大勢の従業員が出勤する朝の始業前の時間帯も、14日朝は工場に向かう人や車がまばらでした。

40代の男性従業員は「影響が大きくなっているとはまだ感じないが、休みが長引くと不安なので早く収束してほしい」と話していました。

また50代の男性従業員は「年度末の忙しい時期なので正常に稼働してほしい。休み明けに備えてしっかり休んでリフレッシュしたい」と話していました。

一方、この工場の敷地内にある同じ子会社の「日産車体」の工場でも、15日と22日に予定していた休日の操業を取りやめ、事実上の一時的な生産停止を行うとしています。