新型コロナウイルス 流行状況どうつかむか

新型コロナウイルス 流行状況どうつかむか
万が一、新型コロナウイルスが国内の特定の地域で流行した場合、流行状況をどうやってつかむことができるのでしょうか。
感染しているかどうかを、どの医療機関でも調べることができるインフルエンザと異なり、新型コロナウイルスは今のところ簡易検査キットなどはありません。

このため厚生労働省によりますと、流行が起こっているかどうかは肺炎などの特徴的な症状の患者の推移を見ながら判断するということです。

その1つが原因不明の肺炎の調査です。肺炎で入院している患者で、原因が特定できない人などを対象にウイルスの検査を行い、流行状況を把握する方法です。

肺炎の調査はこれまでも行われているため、スムーズに行うことができ、一定の傾向を迅速につかむことが期待できます。

一方で今回の新型コロナウイルスは軽症の患者が多く、肺炎とは診断されない人もいるとみられるため、どこまで流行状況をつかむことができるのか、分からない部分もあります。

またウイルスの検査は行わず、原因がわからない肺炎をすべて新型コロナウイルスによる肺炎とみなす方法もあります。

ある程度、流行が起きている状況であれば、ウイルスの検査を待つことなく、より迅速に流行を把握することができますが、別の原因の肺炎と区別が難しいため、精度に欠けるおそれもあります。

さらに今後、インフルエンザなどと同様に、短時間で感染を判別できる簡易検査キットの開発が進めば、流行の状況を迅速に把握できるようになるということです。