新型ウイルス「工場が全く動かない」おもちゃ生産にも影響

新型ウイルス「工場が全く動かない」おもちゃ生産にも影響
新型コロナウイルスの感染拡大が日本企業の業績にも影響し始めました。大手おもちゃメーカーの「タカラトミー」は、中国での生産が滞っているため今後、在庫が不足して販売に影響が出る可能性があるなどとして、ことし3月期の業績予想を下方修正しました。
タカラトミーは、販売するおもちゃのおよそ35%を中国の企業に生産を委託していますが、12日の時点で生産再開の見通しが立っていないということです。

会社では去年の年末商戦の売り上げが予想を下回ったことに加え、このまま中国でおもちゃの生産ができず在庫が不足すれば、今後の販売に影響が出る可能性があるとしています。

このため、ことし3月期の最終的な利益の見通しを95億円からおよそ半分の50億円に下方修正しました。

タカラトミーの沓澤浩也専務執行役員は「工場が全く動いておらず、新型コロナウイルスの影響は本当に読めない状況だ」と話していました。
キャラクターグッズを展開するサンリオもバッグやぬいぐるみなど、自社で販売する商品の70%以上を中国に生産を委託していますが、まだ再開の状況を詳しく確認できていません。

当面は在庫で対応できる見通しですが、事態が長期化すれば販売に影響する可能性があるとしています。

サンリオの江森進専務取締役は「アジアのほかの国への生産のシフトを従来以上に力を入れたい」と話していました。