マスク増産の設備投資に補助金交付へ 国が方針

マスク増産の設備投資に補助金交付へ 国が方針
新型コロナウイルスの感染拡大でマスクの需要が急激に増え国内の店舗ではマスクが品薄となっています。このため国はマスクの生産能力を急ぎ高める必要があるとして増産に向けた設備投資を行うメーカーに対し、補助金を交付する方針を固めました。
マスクメーカー各社は国からの要請で国内の工場を24時間体制で稼働させており、国は例年以上となる週当たり1億枚以上供給するめどがたったとしています。

しかし、今後も需要の高まりが続けば品薄が長期化するおそれがあるため、経済産業省はメーカーの生産能力を急ぎ高める必要があるとして、増産に向けた設備投資に補助金を交付する方針を固めました。

対象は国の要請を受けて設備を導入するメーカーで、補助金は製造ライン1本につき3000万円を上限とし、大企業と中堅企業では費用の3分の2、中小企業では費用の4分の3をそれぞれ補助します。必要な予算4億5000万円は国の予備費を活用することにしています。

経済産業省によりますと、国内で販売されるマスクのうち国産は全体の3割程度で、残る7割程度が中国で生産されています。

しかし、中国では現在、新型コロナウイルスの感染拡大で生産や物流が滞っていて、日本向けの出荷にも影響が出ており、今回の対策で国内の品不足を解消したいとしています。

一方、メーカーの間では急きょ増産したマスクが過剰な在庫となるのではないかと心配する声もあることから、需要が一服したあと国が備蓄として一部買い上げることも検討しています。