クルーズ船運航会社 船内のアルコール消毒など感染予防進める

クルーズ船運航会社 船内のアルコール消毒など感染予防進める
新型コロナウイルスの集団感染が確認されているクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の運航会社は、NHKの取材に対し、船内でアルコール消毒の徹底などさらなる感染の予防を進めているほか、客室で待機する乗客の生活の改善に取り組んでいると述べました。
集団感染が確認された「ダイヤモンド・プリンセス」では、客室で待機する乗客からさらなる感染の予防や、長期化する船内での生活を改善してほしいという声が上がっています。

アメリカにある運航会社「プリンセス・クルーズ」はNHKの取材に対し、船内でのさらなる感染を防ぐため、乗員のアルコール消毒の徹底のほか、乗客がデッキなどに出る際にも、マスクと手袋の着用や、互いに1メートル以内に近づかないよう求めるなど予防策をとっていることを明らかにしました。

また乗客から薬が不足しているという声を受けて、船医を通じて10日の時点で延べ850人に薬を届けたほか、厚生労働省から提供を受けた600人分の薬を順次配布する予定だということです。

さらに要望があった客室のシーツ交換についても、日本政府の許可を得て、10日から高温で洗濯し、殺菌したうえで交換しているほか情報が不足しているという外国人の乗客の声を受けて、報道内容を36の言語に翻訳して船内新聞として配布し、客室で見られる外国語のチャンネルも増やしたということです。

このほか精神面のケアのため、11日からメンタルヘルスについてのホットラインを用意し、カウンセリングなどを始めているということです。

「プリンセス・クルーズ」の広報担当は「現状を把握し、できることから順に対応していきたい」と話しています。