クルーズ船での新たな感染確認は65人 厚労省

クルーズ船での新たな感染確認は65人 厚労省
新型コロナウイルスの集団感染が確認されたクルーズ船で、厚生労働省は10日、新たに65人の感染が確認されたと発表しました。クルーズ船で感染が確認されたのは、合わせて135人となりました。
厚生労働省は、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の船内で今月3日から乗客と乗員全員にあたる合わせて3700人余りの検疫を行い、このうち、発熱やせきなどの症状があったり、症状がある人と濃厚接触したりした人などから検体を採取してウイルス検査を実施しています。

その結果、厚生労働省は10日、新たに65人の感染が確認されたと発表しました。

このうち、10日午後7時の時点で4人を医療機関に搬送しその後も順次、搬送するということです。

これで、クルーズ船で感染が確認されたのは、135人となりました。

クルーズ船は先月20日に横浜を出発し、その後、香港に住む80歳の男性が香港で船を下りたあとに新型コロナウイルスへの感染が明らかになっていました。

厚生労働省は残るおよそ3600人の乗客と乗員について、今後も引き続き船内にとどまったうえで原則として、今月5日からの14日間は、客室などで待機することを求めることにしています。

また、感染が確認された人と濃厚接触したり、発熱などの症状が見られたりする人については、順次、ウイルス検査を実施していくことにしています。

国内で感染が確認されたのは
▽クルーズ船の135人、
▽チャーター機の10人、
▽それ以外の観光客などが16人の合わせて161人となっています。

乗員乗客全員への検査 現段階では難しい 官房長官

菅官房長官は午後の記者会見で、クルーズ船で新たに60人余りの感染が確認されたことについて「検査を進める中で、陽性反応が出ていると報告を受けている。検査結果をきちんと整理のうえ、本人に伝えてから厚生労働省から公表される。今後はウイルス検査の処理能力などを踏まえつつ、引き続き、船内の乗員乗客の健康や不安の解消を最優先に対応していきたい」と述べました。

そして乗員乗客全員への検査実施については、「現状においては厳しいものがある」と述べ、現段階では難しいという認識を示しました。