中国 新型ウイルス感染拡大で地方幹部の処分相次ぐ

中国 新型ウイルス感染拡大で地方幹部の処分相次ぐ
中国では、新型コロナウイルスの感染拡大の防止に向けた十分な対策をとらなかったなどとして、地方政府の幹部が処分を受けるケースが相次いでいます。
このうち最も状況が深刻な湖北省の武漢では、支援物資のマスクを規定通りに配布しなかったとして、市の幹部3人が警告などの処分を受けたことが4日、明らかになりました。

また武漢に隣接する黄岡では、保健当局のトップ、衛生健康委員会の主任が、患者の数などを十分に把握していなかったとして先月30日に解任されたのに続き、予防対策が不十分だったとして党幹部337人が処分を受け、このうち6人が免職になりました。

さらに南部・福建省では3日、省内の合わせて170人を処分したと発表し、感染の疑いのある患者がいることを知りながら十分な対策をとらなかったり、村の行事の開催を取りやめなかったりしたケースがあったとしています。

地方政府の幹部が相次いで処分されている背景には、対策の徹底に向けて地方政府の引き締めを図るとともに、厳しい姿勢を示すことで民衆の不満の矛先が習近平指導部に向かわないようにする思惑もあるとみられます。