武漢「地元当局 現実に目を背けていた」中国メディアが批判

武漢「地元当局 現実に目を背けていた」中国メディアが批判
中国で感染が拡大している新型のコロナウイルスについて、中国メディアは、感染状況が最も深刻な湖北省武漢では病院のベッドが足りず、検査体制も整っていないことなどから、感染が疑われる人たちに対し「地元当局が現実に目を背けていた」として対策の課題を指摘しています。
中国の雑誌「財新」の電子版は、武漢で取材している記者などの話として、病院のベッドが足りず、感染が疑われる多くの人たちが入院できずに地域コミュニティーに留め置かれ、感染しているか確認するための検査を受ける機会がないまま症状が悪化しているとして、感染の全体像の把握が難しくなっていると指摘しています。

さらに、検査するための手続きが煩雑で、病院に検査キットが行き渡っておらず、多くの人が検査を受けていないとして対策の課題を指摘しています。

そして「地元当局は、感染が疑われ病院で診察を受けたあとに自宅で健康状態を確認している人数を公表してこなかった」として情報をひた隠しにしていると指摘したうえで、「地元当局は、感染が疑われる人が増えているのに、現実に目を背けてきた。迅速な診察と病人の管理ができておらず、地元の官僚システムの弊害があらわになっている」として、地元当局のこれまでの対応を強く批判しています。