新型肺炎 中国 患者1万人超 各地で医療物資が不足

新型肺炎 中国 患者1万人超 各地で医療物資が不足
中国では新型のコロナウイルスによる肺炎の患者がさらに増え1万人を上回りました。最も感染が深刻な湖北省では患者を受け入れる専門の病院が2日にも完成する一方、各地で医療物資が不足していて、増え続ける患者の対応に追われています。
中国の保健当局、国家衛生健康委員会によりますと、新型のコロナウイルスによる肺炎の患者は1万1791人となり、死亡した人は259人に上っています。

こうした中、状況が最も深刻な湖北省の武漢では増え続けている肺炎の患者を専門に治療するために2つの病院の建設が突貫工事で進められていて、2日にも1つめの病院が完成する予定です。

ただ、急増する患者に対して医師や医療施設の数が依然不足しているほか、湖北省の各地の病院では医薬品やマスクなどの医療物資も十分に確保できておらず、地元政府へ批判的な声も相次いでいます。

武漢に次いで患者の多い黄岡市の市長は1日夜に記者会見し、感染防止の対応が不十分だったとして6人の幹部を免職処分にしたと明らかにしたうえで「疫病に対するわれわれの準備が不足していて後ろめたさや自責の念を感じている」と述べ謝罪に追い込まれています。

一方、新型のコロナウイルスを巡っては南部・広東省※深センの保健当局が1日、感染した患者の排せつ物からもウイルスの陽性反応が出たことを明らかにしました。

新型肺炎のSARSの時と同じく排せつ物を介して感染するリスクも指摘されていて、保健当局は感染防止に向け衛生対策の徹底が必要だと強調しています。

※センは土へんに川