新型肺炎 新たに3人の感染確認 国内での感染確認 20人に

新型肺炎 新たに3人の感染確認 国内での感染確認 20人に
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中国 湖北省武漢からチャーター機で帰国した日本人のうち、1日、新たに3人が新型のコロナウイルスに感染していることが確認されました。このうち1人は最初に受けた検査では感染は確認されませんでしたが、その後の追加検査で感染が明らかになりました。
新たに感染が確認されたのは、政府が用意したチャーター機で武漢から帰国した30代から40代の日本人男性3人です。

厚生労働省によりますと、このうちの1人は先月29日に第1便に乗って帰国した40代の男性で、帰国時に発熱やせきの症状が出たため入院し、ウイルス検査を受けましたが、この時は感染は確認されませんでした。

しかし医療機関で肺炎と診断されたため追加検査が行われ、1日に感染が確認されました。

追加検査によって感染が確認された人は初めてで、厚生労働省は、一度、検査で感染が確認されなかった人でも症状が続くなどして感染が疑われる場合は、追加の検査を実施していきたいとしています。

ほかの2人は先月31日、チャーター機の第3便で帰国した30代と40代の男性で、このうち30代の男性は発熱などの症状は見られないということです。

40代の男性は帰国した時にせきや発熱の症状があったため入院していました。

これまでに武漢からチャーター機で帰国した日本人565人のうち、ウイルスへの感染が確認されたのは8人となりました。

また、国内で感染が確認された人は合わせて20人となりました。

厚生労働省は、国内では現在、流行が認められている状況ではなく、かぜやインフルエンザと同様に手洗いやせきエチケットなどの感染症対策に努めてほしいと呼びかけています。

追加検査で確認された経緯は

厚生労働省によりますと、チャーター機の第1便で帰国した40代男性の最初の検査は帰国した先月29日に行われ、のどの奥から粘液を採取してウイルスに感染しているかどうか調べました。

その結果、感染は確認されませんでしたが、医療機関で肺炎と診断されたため、同じ日に採取した「たん」を追加で調べた結果、感染が確認されました。

これについて、厚生労働省の会見に同席した国立感染症研究所の脇田隆字所長は、現在のウイルス検査は検体によって異なる検査結果が出ることがあるとしたうえで「一度、検査で感染が確認されなかった人でも、健康状態をフォローしていく必要がある」と指摘しています。

また、厚生労働省結核感染症課の梅田浩史室長は、現時点で検査の方法を変える予定は無いとしたうえで「今後も、最大で2週間かけて健康状態を確認する間に、何らかの症状が出た人については追加の検査をしていきたい」と話しています。

検査に同意せず帰宅した2人 感染確認されず

厚生労働省によりますと、中国の湖北省武漢からチャーター機で帰国した人のなかで、検査に同意せず帰宅した2人について、本人たちの申し出を受けてウイルス検査が行われた結果、感染は確認されなかったということです。

2人は帰国した翌日の先月30日に検査を受けることを申し出ていました。